top of page

Eaten Colors (2020 - )

201003_D810_0206_re.jpg

​ 素材:
zer1. アクリルボックス、寒天培地、真正粘菌(イタモジホコリ、シロモジホコリ、種不明)、食用色素、メチレンブルー
ver2. クリアトルソー(プラ)、寒天培地、布生地(レース等)、真正粘菌(イタモジホコリ)、食用色素、切り花用染色剤、メチレンブルー、枯れ木、ウッドチップ

IMG_0726.jpg

Eaten colorsは、微生物によって変化し続ける作品である。

色素に染められた食物を真正粘菌の変形体が食べ、自身の身体で色を運び、広げていく。

粘菌には色の好みがあり、粘菌が選び、好んだ色によって、色のパターンが変化する。また、粘菌の他にも、粘菌の食物に誘われたり、粘菌と共生しているカビや細菌といった微生物も共に作品の様相を変化させていく。

粘菌が色素を選択し、食物として取り込み、排出する行為は、人間が絵画を制作する行為と照らし合わせると「粘菌による色の選択」とみなせ、その軌跡は「粘菌による絵画」とみなすことができる。こういった粘菌の色素選択は一見単なる自動的、外的な反射、反応である。しかし、人間の制作行為にも外的な反応の側面があり、内的な意思と切り離せないものだと考えられる。粘菌の色素に対する反応をあえて積極的な選択行為、制作行為とみなすことによって、制作における外的/内的側面の両義性を逆照射することを試みる。また、再現可能な実験装置のようなものとして作品を制作することで、粘菌の動きの予測不能性に対して焦点を当て、創造性とみなせるような側面をあぶりだし、「人間だけが芸術作品の作者になれる」という人間の観念に疑問を投げかける。

ver1は、粘菌によって変化し続ける絵画として、正方形のクリアボックスを用いて展示を行った。TAVギャラリーにて開催された「ノンヒューマンコントロール展」にて展示、販売を行った。
 

ver2は、クリアトルソを用いたインスタレーションとして、H.P.FRANCEが主催するファッションのトレードショーROOMSで開催された「ROOMS BIO PROJECT」にて展示を行った。

​(Ver3, 4に関しては順次追記する)

bottom of page